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産業用ロボットメーカーの世界シェア4強と国内メーカーを紹介!

自動車産業から医療分野まで幅広い分野で導入が進められている産業用ロボットは、各工程の自動化に大きく貢献しています。自動化することで人材不足の解消、生産効率化から品質の均一化など多くのメリットをもたらしています。

産業用ロボットは世界各国で導入されていて、2022年時点で産業用ロボットの稼働台数は世界で390万台を超えています。

産業用ロボットメーカーは世界4強と言われる企業があり、その中には日本メーカーも含まれています。

こちらのページでは世界シェア4強を誇る4つのロボットメーカーの特徴等を解説していきます。

産業用ロボットとは

解説に入る前に産業用ロボットの定義を確認しましょう。

簡単に言うと、工場内で人間の腕と手に近い動きで作業を行うロボットを産業用ロボットといいます。

JIS(日本産業規格)と労働安全衛生法では下記のように定義されています。

 

【日本産業規格 JIS B 0134(2015)】

自動制御され、プログラム可能で、多目的なマニピュレータであり、3軸以上でプログラム可能で、

1か所に固定して又は移動機能をもって、産業自動化の用途に用いられるロボット。

注記1 産業用ロボットは,次のものを含む。

− マニピュレータ(アクチュエータを含む。)。

− 制御装置[ペンダント及び通信インタフェース(ハードウェア及びソフトウェア)を含む。]。

世界の産業用ロボット導入状況

産業用ロボットは主に溶接や塗装・組み立てなどの自動車製造業における自動化に使用されてきました。

近年では半導体や電子部品・食品・医療関係・化粧品など様々な現場で産業用ロボットの導入が進んでいます。

国際ロボット連盟によると2022年の新規ロボット設置台数が約55万台を突破し過去最高を更新するなど、世界的にもロボットの導入が進められています。

世界の5大産業用ロボット市場として挙げられるのは、中国・日本・アメリカ・韓国とドイツです。

アジアは世界最大の産業用ロボット市場で、日本の2022年の導入台数は5万台を超えており中国に次ぐ産業用ロボット導入国です。

産業用ロボット世界4強メーカー

では産業用ロボットの世界トップシェアを誇る4つの企業を見てみましょう。

世界トップシェアを占めるのは以下の4つの企業です。

1. ファナック

2. ABB

3. 安川電機

4. KUKA

ファナック

ファナック株式会社は1972年に設立された山梨県の富士山のふもとに本社を置く電子機器メーカーです。

富士通信機製造株式会社(源:富士通株式会社)のNC開発チームが発足し、その後1972年に富士通ファナック株式会社を設立しました。1982年には現在のファナック株式会社に社名変更しています。

 

ファナック株式会社の事業内容は以下の三つです。

・FA事業

・ロボット事業

・ロボマシン事業

 

FA事業はFactory Automationの頭文字を取った略語で、工場の自動化を行う事業です。

NC、サーボ、レーザからなるFA事業と、その基本技術を応用したロボット事業及びロボマシン事業を展開している会社です、

さらにIoT/AI技術をそれぞれの事業に適用し、自社商品の効率的な利用につなげています。

 

ファナックの産業用ロボットは黄色の本体に赤のロゴが特徴的で、多関節ロボットに強みを持ち協働ロボットのCRXシリーズも人気商品です。

山梨県の本社工場では機械加工の長時間連続無人運転を実現するなど、工場の自動化に特化した企業と言えるでしょう。

 

ファナックは自動車工場向けの多関節ロボットに強みを持ち、産業用ロボットの他に工作機械用CNC装置(コンピュータ数値制御装置)も世界シェアの半分を占めています。

ABB

ABB株式会社はスイスに本社があり、100ヶ国以上でビジネスを展開している多国籍企業です。

スウェーデン企業のAseaとスイス企業のBBC Brown Boveriが1988年に合併して誕生した、重電・重工業の世界的大手企業です。

 

ABB株式会社の事業内容は以下の通りです。

・エレクトリフィケーション事業

・プロセスオートメーション事業

・モーション事業

・ロボティクス&ディスクリート・オートメーション事業

 

エレクトリフィケーション事業では配電関係の製品とサービスを取り扱い、変電所からソケットまで幅広く対応しています。

プロセスオートメーション事業では制御システムや計測器等を取り扱っています。

モーション事業部でっは機械式パワートランスミッション製品やモータ、ジェネレータ等幅広く提供しています。

ロボティクス&ディスクリート・オートメーション事業では産業用ロボットやFA事業を展開しています。

つまり電力・工業系において幅広く製品やサービスを提供し、重機や産業用ロボットの製造販売を行っている会社です。

 

ロボット関連では2015年に双腕の協働ロボットYuMiを発表し話題になりました。

ABBのロボットは白の本体、協働ロボットは白とグレーの本体に赤いロゴが特徴です。

ロボット事業は世界シェア2位、世界的にも大きなロボット市場である中国では1位のシェアを誇っています。

ABBは大型の産業機器や倉庫内の自動走行車両といった自動化を支援する機器やソフトウェアを幅広く提供する企業です。

安川電機

株式会社安川電機は1915年に創業し福岡県に本社を置く産業機器メーカーです。

安川電機の製品のうちACサーボモータ、インバータ、そして産業用ロボットなど世界トップシェア製品を作り続けています。

 

安川電機の事業内容は以下の通りです。

・モーションコントロール事業

・ロボット事業

・システムエンジニアリング事業

 

モーションコントロール事業では電子部品や半導体製品に組み込まれているACサーボ・コントローラなどを生産しています。

ロボット事業では垂直多関節ロボットを主力製品とし、自動車関連市場を中心に溶接・塗装・組立・搬送などの現場で使用されています。

システムエンジニアリング事業では、大型プラント設備や大型クレーンを取り扱っています。

 

安川電機は日本で初めて全電気式産業用ロボット「MOTOMAN」を発売しました。

産業用ロボットを始めとして工場の自動化に取り組んでいる会社です。セグメント別売上高はモーションコントロール部門がロボット部門の売上高を上回っており、ACサーボモータは世界シェアの約20%を占めるなど世界トップの企業です。

KUKA

KUKAはドイツに本社を置く産業用ロボットやFA事業を展開する企業です。1973年には世界初の6軸産業用ロボットFAMULUSを製作しました。

 

KUKAの事業内容は、オートメーション化のスペシャリストとして産業用ロボットの生産や製造過程の自動化だけではなくロジスティクスの自動化にも力を入れており、コンサルティングからソフトウェアの提供まで個別要求に対応しています。

またロボット技術を医療分野にも導入や、病院や薬局に医薬品供給を自動化し投薬管理を行うなど幅広い分野で活躍するグローバル企業です。

2016年には中国の美的集団の傘下に入り中国市場の開拓を強化しています。

日本の産業用ロボットメーカー

世界トップシェアを誇る企業の中にファナックと安川電機といった日本のメーカーも含まれていますが、その他にも国内の産業用ロボットメーカーが存在します。以下では国内主要メーカーを紹介します。

川崎重工業

1969年に国産初の産業用ロボット(Unimate)の生産を開始した川崎重工業は、自動車業界や電機・電子業界をはじめとするさまざまな業界向けに、溶接、組立・ハンドリング、塗装、パレタイズ用など多数のカワサキロボットを開発・供給しています。

三菱電機

三菱電機は設立から扇風機、テレビなどの家電からエレベーターや変電プラント設備の整備など電気機器に関する事業を発展させてきました。

産業用ロボットやシーケンサなどFA機器製品を多く展開しています。IT技術とFA技術を活用し生産性・品質向上、安全対策強化など様々な課題解決を可能にしています。

不二越

不二越は工具メーカーとして富山市で創業した総合機械メーカーです。精密加工材からベアリングなどの要素部品、工作機械から産業用ロボットまで幅広く製造しています。熊野の那智大社に由来し国産巡洋艦「那智」の艦形をバックにしたNACHIのロゴマークが目印です。

ロボットの売上高はベアリング、油圧機器に次ぐ14%を占めており、ハンドリング・溶接・プレス・組立やパレタイジングなど自動車生産ラインで培った自動化のノウハウを活かしたロボットを生産しています。

ダイヘン

ダイヘンは溶接ロボットで世界トップシェアを誇る企業です。1980年にアーク溶接ロボット「ソアー」シリーズを開発してから、1991年には複数ロボットの強調制御であるシンクロモーションを開発しました。アーク溶接ロボットをはじめ、ボルト締め・工程間搬送・ピッキング・検査・塗装・検査など様々な用途に対応した産業用ロボットを開発しています。

セイコーエプソン

セイコーエプソンと言えばプリンターのイメージがありますが産業用ロボットの開発も行っています。エプソンは腕時計の内部機構を量産するためにスカラロボットを開発しました。繊細な部品の組立など精密作業に必要な微妙な力加減を可能する力覚センサーや画像処理技術を活かした外観検査など、エプソンならではの技術を取り入れたロボットを生産しています。

ヤマハ発動機

ヤマハ発動機は自社のバイク生産ラインへの導入をきっかけに開発が始まりました。モータ制御技術、メカ・コントローラ開発技術、信号処理技術などの独自技術を活かしたロボットを開発しています。電化製品の組立、車載部品の搬送、食肉加工品質向上のラベル貼付など、様々な分野で導入されています。

産業用ロボット取り扱いに必要な資格

産業用ロボットの導入が決まったら、ロボットを操作する作業員の確保が必要です。産業用ロボットは速く動く・重量物を扱う等人間には付加の大きな作業をこなせるメリットがある一方で、操作方法を誤ると怪我や最悪の場合死亡事故を引き起こす可能性もあります。

そこで、労働安全衛生法第59条第3項に基づき特別教育を受講することが義務付けられています。「産業用ロボットの教示に関する特別教育」と「産業用ロボットの検査に関する特別教育」がありますが、操作に必要な資格は「教示に係る特別教育」のみです。

産業用ロボットの特別教育は有限会社制御設計で

有限会社制御設計では、産業用ロボットの教示に関する特別教育を実施しています。

固定の開講日はありませんので、ご都合に合わせて日程調整させていただいております。

実施内容は下記の通りです。

 

《基本コース》産業用ロボットの教示等の業務に係る特別教育

《講習期間》2日間

《受講料金》50,000円(税込)

《カリキュラム》

1日目

・産業用ロボットに関する知識

・産業用ロボットの教示等の作業に関する知識

・関係法令

2日目

・産業用ロボットの操作方法

・産業用ロボットの教示等作業の方法

 

講習時間

9時30分~17時

 

お申し込みはインターネットから承っております。お気軽にお問い合わせください。